かぼすの最凶病害「かいよう病」

( おもとの丘奮闘記 ㉗ )



かいよう病が出てしまいました

 現在、かぼすの出荷真っ最中ですが、なんでこの時期にこの話題?と思われるかもしれません。しかし、かいよう

 病のために出荷に影響が出ているので、今回はこの話題です。


 かぼすの病気の中で、かいよう病が最も恐ろしい病気なのは我々も十分認識していました。しかし、いろいろな悪

 条件が重なり、一部のエリアでは何割か出荷できない状態になっています。

 当農場では、かいよう病の小さな病斑が1つでもあると「青果」としては出荷しません。加工原料は農協に出荷し

 ていますが、この場合は、病斑1つ程度なら出荷は可能とされています。

 (ちなみに、人がかいよう病の果実をなめようが食べようが全く害はありません。見かけが悪いだけです。)



かいよう病とは?

 かいよう病は細菌性(バクテリア)の病気です。他の柑橘類の病気は糸状菌(カビの仲間)が原因で発病するのに

 対し、かいよう病は細菌ですから、使用する農薬も異なり、また、かなり厄介なのです。




(かいよう病にかかったかぼす)



 赤黒い~黄色の病斑で、ひどくなると果実から

 ヤニが出てきます。









 かいよう病の名前の由来は、はっきりと知りませんがおそらく潰瘍(ただれる)ことから来たのではないかと思い

 ます。ひどくなると、果実全体に広がっておぞましい姿になります。(後半に載せています。) 



なかなか根治できない

 かいよう病は、果実の他、葉や幹にも病斑が出て、これを放置していると菌を次の年まで持ち越してしまいます。

 菌の密度を下げるためには、かいよう病にかかった果実、葉、枝を園外に持ち出す必要があります。



かいよう病多発の原因

 農家によって、または園地の環境によってかいよう病の出方には差があります。原因は何なのでしょうか。


  ①かいよう病菌の密度・・・適切な処理をしなかったために年々菌の密度が増えていった場合。

  ②肥料の効きすぎ・・・・・堆肥や鶏糞等を大量にやると、夏芽や秋芽がビュンビュン出て、柔らかい枝や葉に

               かいよう病菌が侵入する。

  ③風当たりの強い園・・・・風により葉や枝に傷がつき、菌が侵入する。

  ④枝の込みすぎ・・・・・・過湿になり菌が繁殖


 (おもとの丘の原因)

   考えられる原因は、堆肥が効きすぎたかな?  少し剪定が強すぎたかな? 被害果の持ち出しが不十分

   だったかな? などといろいろ反省しています。 



他の病気は?

 柑橘類の他の代表的な病気と言えば、「そうか病」と「黒点病」です。これらは前述したとおりカビが寄生し発症

 する病気で、比較的簡単に農薬で抑えられます。幸いにして、うちの農場ではそうか病、黒点病とも発生していま

 せん。


(そうか病)



          (黒点病) 

            →


いずれも糸状菌での病気



                  (この2枚は和歌山県のHPからお借りしました)



おぞましい かいよう病多発園 

                    ( 激しい果実の被害 )  

      


   

 

 ( 葉に出た病斑 )


 葉では、春の出て硬くなった春芽にはあまり出ませ

 ん。やわらかい夏芽や秋芽に出ます。








健全果をよりたくさん

 「おもとの丘」のかぼす販売は8月上旬から始まり、たくさんのご注文をいただいています。スタッフ一同毎日出

 荷作業に追われていますが、9月はかぼすの旬だというのに、出荷できる果実が少なくなってきました。


 これはかいよう病も一つの原因で、その他、樹の勢いが強く果実の着き方にムラがあり、かぼすが大きくなりすぎ

 てしまったということもあります。せっかくご注文があるのに、出荷を早々に切り上げることになったらどうしよ

 うと心配しています。




( 健全果 )


こんなかぼすをたくさん出荷したいと思っています。















    「おもとの丘」は今年で出荷2年目、思う通りには行きません。悪戦苦闘の連続です。

    かいよう病の多発園を見て「ウワッチャ~」、大玉ばかりの園を見て「トホホ~」

    草ボーボーの園を見て「ハ~」とため息。

   

       若いモン、課題は多いぞ。頑張ろうな。


                                    ( おもとの丘の長老 )

                               

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