( おもとの丘奮闘記 2,023ー② )
苗を植える適期があります
「おもとの丘」では、毎年かぼすの苗を植えて園地の拡大を行なっています。かぼすなどの柑橘類の苗は、一年中
いつでも植えていいというわけではなく、春が近くかつまだ芽が動いていないこの時期(3月)が一番良いと言わ
れています。

(植付の終わった圃場) 機械化を想定した計画的密植栽培 株間1.5m ✖ 列間5m
苗の搬入、仮植

(苗の到着)
福岡県田主丸町の苗木商さんから
立派な苗が届きました。
2年生の苗で、1箱に30本づつ
入れられています。

(仮植え)
到着後は、直ちに箱から出して仮植します。
植え付けが短期間でできる場合はここまでしなくてもよいのですが、本数が多いと何日もかかります。
箱の中で蒸れないよう、また、根が乾燥しないように
土に仮植えをします。

( 浸 水 )
植える直前には、水を貯めた池に漬けて十分水を吸わせます。
植穴の準備


(1.5m毎に印をつけます) (エンジン付きドリルで穴あけ)重労働

(穴あけ完了)
この畝(うね)には特別な土が入っています。
土+堆肥+腐熟木質チップで調合した土を、
80㎝(地下部60cm+地上部20cm)入れています。
新規に造成した土地では、土の物理性や化学性が劣るため、苗を植えてもすくすくとは育ちません。
この方式なら生育は良好になります。
植え付け作業

社員、シルバー軍団、農大の研修生で植えました。
植え方にも理論があります。
植える深さ、根の広げ方、枝の向き、肥料(エコロング)のやり方、鎮圧程度 等々。
一度植えれば、40年以上もかぼすを成らせてくれます。丁寧に植えなくてはいけません。

(農大生の研修)
この日は、大分県立農業大学校の学生2名がインタ
ーン研修で、一緒に作業をしました。
O君とK君は理論もきちんと理解し、熱心に作業を
していました。
なかなか見どころがある。卒業したらうちにおい
で。

( 水やり )
植えた後はたっぷり水をやります。その際、軽く苗
を揺すり根の間に細かい土が入り込むようにしま
す。

(土寄せ、鎮圧)
水が引いた後、肥料(エコロング)の半量を撒い
て、土と混ぜながら株際に寄せて鎮圧します。
ちなみに肥料(エコロング)の半分は、植えるとき
に穴の中に入れています。
あとは竹の支柱をして、風で倒されなくしたら完成
です。
我が農場の「業務心得」の第一項目に、「生き物を育てていることを自覚すること」とあるのは以前
紹介しましたが、この苗の植え付け作業がその最たるものです。いい加減に植えるとそのあとの生育
に必ず悪影響が出ます。作業効率だけを重視して、今日は何百本植えたと自己満足しても後で必ずし
っぺ返しが来ます。「丁寧に早く」をモットーにしたいものです。
〔 おもとの丘の長老 〕
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