( おもとの丘奮闘記 ㊱ )
今年の出荷を終了しました
おもとの丘は今年で出荷2年目ですが、11月から出荷していた黄かぼすやユズも出荷を完了して、今シーズンは
これで終了となります。もちろん、栽培管理は冬の間も色々とありますが、このブログもこれでしばしシーズンオ
フとさせていただきます。
思い返せば大変嬉しいこともありました、また、自然の影響や栽培管理の不手際で悲しいこともありました。振り
返ってみます。
(嬉しかったこと)
出荷がグンと増えました
8月上旬~9月 緑かぼす 11月 黄かぼす
昨年は出荷初年度で、また、結果樹(実を成らせられる樹)面積が少なかったことで出荷量は少なかったのです
が、今年は結果樹面積も増え、生産量、出荷量は大幅に増えました。(ウン倍)
販売面では、ネット通販のサイトを増やしたこと、郵便局のふるさと小包を新たに始めたことなどで、多くのお客
さんからご注文を頂き発送しました。ありがとうございました。
うちの若い農場長は選果に厳しく、箱に入れるかぼすの品質には絶対的な自信を持っています。何件もお礼のメー
ルを頂き、関係者一同感涙にむせんでおります。
ただ、時期によってご注文に応じられず、ネットでの販売を早めに切り上げざるを得なかったことは大変申し訳な
く思っております。
(残念だったこと)
気象やトラブル、管理不良などでいろいろな課題が残りました。来年は確実にこの課題を解消したいと考えていま
す。
花着きがバラついた
かぼすの花は5月中~下旬に咲きますが、昨年ほとんど実が成っておらず結果母枝もあるのに、花が着かなかった樹がかなり見られました。
かぼすは柑橘類の中でも着花生理がデリケートであるといわれています。
「かぼすの花は気まぐれ」ですね。
花が少ないと生産量も減りますし、成った果実が巨大化するので困ります。
(全く花が着いていない)
台風で苗が倒された
9月に台風が来ました。樹齢が進み大人の樹は根がかなり張っているので比較的風に強いのですが、植えて1年目や2年目の幼木は倒されてしまいます。
2百数十本の苗が倒されて、引き起こしなどの復旧作業にかなりの労力を要しました。
根が切れて完全に枯れた苗も数本あります。
かいよう病が出た
かぼすの最凶病害である「かいよう病」を、警戒はしていましたが部分的にかなり発生させてしまいました。
予防的防除を徹底すること、風が当たらないようにすること、菌の密度を下げることなどが徹底できていなかったと反省しています。
摘果、葉摘みが十分できなかった
かぼすが緑色の時期、摘果や葉摘みをしていないと、
光が均等に当たらずまだら模様のかぼすになってし
まいます(色ムラ果)。そうすると、販売単価にも
影響が出て売り上げが減ることになります。
しかしこの作業、暑い時期に結構な手間がかかるので、結果樹全部をするのは大変です。
来年はアルバイトをたくさん入れて、何とかこなし
たいと考えています。
果皮障害が出た
黄かぼすやユズを11月に収穫し、簡易貯蔵庫で年末まで出荷しようと思っていましたら、果皮障害が出てしまいました。
原因はウイルスという説や、秋季の乾燥による水分やチッソ成分の不足という説もあり特定できません。
しかし思い当たるところがあります。昨年も今年も秋の雨が少なく、また、うちの圃場で耕土が浅いところで発生が多いと感じます。
客土や堆肥投入を行ない、来年は被害を減らしたいと考えています。
残念だったことが多くて「おもとの丘は失敗ばかりではないか」と感じられるかと思いますが、奮闘記ですから多少大げさに書いております。たいしたことではありません。ただ、これらの課題が全部なかったら、今年の売り上げは
何割かはアップしていただろうと推測されます。まあ、農場開設の初期にこれらのことを経験したことは、若いスタッフにとっての良い勉強になったと思います。
このブログは今年の3月7日に開始して、基本的に週1回のペースでアップし37回
(奮闘記としては36回)書いてきました。冬期のネタもたくさんありますが、出荷
のシーズン終了とともに、一旦休止します。来春3月から再開する予定です。
やや重い、くどいブログにお付き合いいただき、ありがとうございました。
では、よいお年を! (まだ早いか)
( おもとの丘の長老 )
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