(おもとの丘奮闘記③)
造成工事が終わった圃場から、苗を植えるための準備をしています。
おもとの丘では現在、国の事業で農地の造成工事を行なっており、工事が終わった圃場から順次苗を植えるための
準備作業を行なっています。
2枚の圃場が面工事を終了し、
いよいよ、カボスの苗を植えるための準備にかかります。
効率的な果樹園(カボス園)を
目指して、関係者間で設計段階から何回も協議をし、このような圃場になりました。
完成後は、防除や運搬、その他作業も機械化が図られ、大幅な
省力栽培が可能となります。
畝(うね)には客土をしています。
山を削って造成した農地では、植物はなかなか育ちません。
一般的には、全面、全層に堆肥や石灰を混和して土壌改良をしますが、資材費が多くかかることや、工事自体も大変になり、また、植物に好適な土になるためには10年単位の時間が必要になります。
畝だけに良い土を入れる
カボスの苗を植える列(畝)に溝を掘り、ここに別の場所で調合した良い土(表土、堆肥、腐熟チップの混合)を入れています。
※畝(うね)・・・・・・作物を植える列のこと
客土(きゃくど)・・・他所から(良い)土を持ってくること
植穴を掘っていきます
最初はユンボで掘っていました。
できるだけ効率的に植穴を掘ろうと、最初の圃場はユンボで掘りました。ところが、作業をしていたⅠ君が「どう
も穴が固まるような気がする」と言うので、エンジン付きの穴掘り機での作業に切り替えました。
かなりしんどい穴掘り作業
エンジンでドリルを回転させ、穴を掘っていきます。
力を入れておかないと、振り回されてしまいます。これで何百も穴を掘っていくと、さすがの体力自慢のⅠ君も、夕方にはくたくたに疲れていました。
穴を掘り終わったら、穴の底に土壌改良剤の「ようりん」を投入し、植え付け前の準備は完了です。
植え付けはアルバイトも雇用し、皆で一気に植えていきます。
苗の間隔は狭い
植穴の間隔は1.5mとしています。
果樹の通常の植え方は、果樹の種類によって多少変わりますが、柑橘類であれば縦、横2.4~3.0mの正方形に植えます。
我が農園では、機械での作業体系を前提としていますので、列(畝)間5m、株間を
1.5mとする計画的密植植えをしています。
作業性もよく、かつ、初期収量を多く確保するための植え方です。
「樹が大きくなって、すぐに間伐しなければならないのでは?」とよく聞かれます。
枝は原則として通路側に伸ばし、できるだけ間伐せず、植えた本数を長く維持していきたいと考えています。
「おもとの丘」の長老
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