花から果実へ

(おもとの丘奮闘記 ⑪)


カボスの花が次のステージへ

 今年はカボスの花が咲く時期は例年より早かったのですが、あれから10日から2週間経ち、

 カボスの花は次の段階に進んでいます。












( 幼果 )








 これは、一番早く咲いたと思われるカボスの花の、現在の姿です。小さいながら一丁前にカボスの

 姿をしています。

 しかし、かぼすの花は同時期に一斉に咲くわけではなく、一つの圃場あるいは一本の樹でも段階

 (ステージ)の違う花(果実)が混在します。



花が咲き受粉する 













(カボスの花) 

 5月7日撮影



 カボスの花は花弁が5枚で、一番中心が「雌ずい」(しずい:メシベ)で、その周りを「雄ずい」(ゆうずい:

 オシベ)が取り囲んでいます。黄色いのは花粉の入っている葯(やく)と呼ばれるものです。


 受粉(じゅふん)は、オシベの先端の葯が割れて出てきた花粉が、そのままその花のメシベに着くか、風や昆虫

 が他の花の花粉を運んできてメシベの先端につけるかして行われます。


 花が咲いても、受粉しないと基本的に果実にはなれず、落ちてしまいます。これは、花粉に含まれる植物ホルモ

 ンや種の元(胚珠:はいしゅ)から出される植物ホルモンが影響しているとされています。

     (カボスには種のない系統もありますが、この話はまた後日)


 ある方に「へえ~花が咲かないと実は成らないの?」と言われたことがあります。 絶句・・・。



花弁(花びら)が落ちる

















(落弁期)



 花が咲いてしばらくすると花びらが枯れて落ちます。この時期を落弁期(らくべんき)と呼びます。

 すでに受粉も終わり、メシベも役割を終えたため先端が黒くなっています。

 この時期に雨が続いたりすると、花びらに「灰色カビ病」菌が繁殖し、果実に傷がついたりします。

 天気が続き、適度に風が吹くとスムーズに花びらが落ちます。



メシベ(雌ずい)が落ちる













花弁が落ち、メシベも

落ちる寸前



 花弁がきれいに落ち、メシベの先端も黒くなってもうすぐメシベも落ちます。

 メシベの落ちた幼果は、柑橘類は「子房(しぼう)」と呼ばれる部分が肥大して果実になります。

 この幼果は、緑色も濃く、きっと生き残ることでしょう。

 

 

生理落果する果実










子房の色が薄い


生理落果すると

思われる




 咲いた花が最後まで残るわけではないのです。植物自体が、こんなに果実を着けられないと判断し、

 果実を落としてしまいます。生理落果(せいりらっか)という現象です。

 花が多すぎた、雨が続いて日照不足、強い剪定で栄養生長傾向などの理由で果実が落果します。



まだ咲いている花もある

 最初にも書きましたが、我が農場ではいろいろなステージの花や果実が混在しています。カボスは

 「遅れ花」と言って、通常よりも遅くに咲く花もあるのです。

 前々回に書いたように、今年はカボスの花は少なめでバラツキがあります。大分県下の状況も聞いて

 みますと、県下全域でカボスの花は少ないようです。


 願わくば、「遅れ花」がもう少し着きますように、また、せっかくついた果実が生理落果で落ちませ

 んように天候の安定を願うばかりです。


 前にも書いたように「カボスの花は気まぐれ、猫のよう」です。

 今は、過激な管理をせずにじっと、そっと見守るしかないようです。


 猫なぜ声で 「よ~しよし」「なでなで」   ゴロゴロゴロ



                                  ( おもとの丘の長老 )


 


 

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