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かぼす園の厄介者「クズ」

〔 おもとの丘奮闘記2023-⑨ 〕



かぼすの花も盛りは過ぎて、早く咲いた花はすでに花弁や柱頭が脱落して、かわいい幼果になっています。

この時期からクズがぐんぐん伸びて、かぼすの樹を飲み込もうとします。厄介です。


本当にしつこいクズ

 よく「人間のクズ」とか言われるように、ダメなもの、程度の低いものという意味ではなく、植物のクズは

 「葛」と書く、マメ科のつる性多年草のことです。

 山間部の田んぼや畑を何年間か放置してしまうと、たちどころにクズがはびこって占拠してしまいます。

 いたるところに見られ、また、多年草であるため、表面的に刈り取ってもすぐに復活します。



色々な用途はある

 日本がまだ貧しかった頃の中山間地では、クズは色々な用途で利用されてきました。葉や蔓は牛など家畜の

 エサに、蔓(つる、かずら)は編んでかご等に、蔓を発酵させて繊維を取り出して布(葛布:かっぷ)に、

 また、根にデンプンが含まれるので水にさらして葛粉に(昔は飢饉食だったが今は高級品)。

 


かぼす園では邪魔なだけ

 おもとの丘農園では、初期の頃理想的な造成はできませんでした。Ⅱ期(にき)圃場は限られた事業費で簡易

 な造成でかぼすの苗を植えたため、法面に雑木が生えたりクズが繁茂して、大変効率の悪い圃場で手を焼いて

 います。

 


(雑木に絡みついたクズ)


 木があると、絡みついて高い位置に上り、

 木を弱らせてしまう。








(かぼすの樹の下をはい回る)


 油断していると、蔓が縦横無尽にはい

 回る。


 かぼすの樹にも巻き付いて乗っ取られる。








(節から芽や根が出る)


 クズの根元を切っても、土に接した節から

 芽や根が出るので、そこから復活する。








(対処法)草刈り機では、土に張り付いた蔓を切ることは非常に難しい。こつこつと手作業で蔓を切りながら、

     何回か根まで枯れる除草剤を使わざるを得ない。



かぼすはきちんとした園地に植えましょう

 まあ、うちのⅡ期圃場は選択の余地がなかったのでそうゆうところにかぼすを植えたのですが、できること

 ならば、きれいな園地に植えたいものです。


(きちんとした園地)


 国庫事業で造成して、効率的な作業が可能な

 圃場 (おもとの丘2番圃場)



 ここにはクズは生えません。







(追伸)

  かぼすの現在のステージは、「花弁脱落期」「柱頭脱落期」です。



花びら(花弁)が枯れて、自然に脱落する。


柱頭も左の果実は脱落して、幼果になっている。




すくすく育って立派なかぼすになりなさいね。









        

       今日のブログはやや字数を少なめにしました。読んでいただいている方にとって、重いとか

       くどいとかご不満もありましょうが、うちの若いスタッフの教科書的な意味も兼ねておりま

       すので、まあ、ご辛抱ください。

       今はまだかぼすの出荷時期でもなく関心が薄いことと思いますが、おもとの丘の取り組みを

       暖かく追っていただけたらと思います。

       ご近所お友達等、お誘いあわせのうえご覧ください。


                             

                                〔 おもとの丘の長老 〕





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