top of page

黄色い宝石 完熟かぼす出荷開始

  • yoshiharutsuru
  • 2023年11月10日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年5月27日

(おもとの丘奮闘記2023-㉔)



朝晩の気温が下がってきて、かぼすの着色がずいぶん進んできました。まだ一部緑色を残しているかぼすもありますが、6割程度の果実は完全に黄色になっています。完熟黄かぼすの出荷を始めました。


以前から書いてきましたが、かぼすも他の柑橘類と同様に熟れると黄色くなります。過去、かぼすは一年中緑色で出荷しようという流通戦略できましたから、「えっ 黄色のかぼすってあるの?」と思われる方もおられると思いますが、大分県内では、時期が進めばかぼすは黄色くなるということは知られています。


ree

(きれいに色づいたかぼす)


完熟になるとどうなる?  

かぼすは香酸柑橘(こうさんかんきつ:香りが良くて酸っぱい柑橘)ですから、通常、クエン酸を主とする酸は6%前後ありとても酸っぱいのですが、熟れるとこの酸が0.5~1%程減少し、また、糖分もやや増加するので、とてもまろやかな酸味になります。

酸っぱいのが苦手という人は、緑色のかぼすよりも黄色のかぼすの方が好きと言います。



  甘くはなりません、まろやかになります。

   生食用の柑橘(みかんやデコポン等)は、酸が1%前後で糖が12%前後ですから甘くておいしいの

   ですが、黄かぼすは糖もそんなに高くありませんし酸は依然として5%前後あるので、「まろやかな

   酸味」となります。


  果汁がたっぷり出ます。

   緑色のかぼすの出荷始めの頃(8月中旬)、かぼすを買っていただいたお客様から「果汁があまり出

   ない」という意見を頂くことがあります。しかし、この時期はかぼすが未熟な状態で全体の重さのう

   ち、果汁は20%前後しか含まれません。時期が進んで、緑かぼすの出荷のピークの9月中旬頃には

   果汁歩合は30~35%と増えてきます。一方、成熟した黄かぼすでは、果汁歩合は50%前後に増

   え、たっぷり果汁は出ます。



収穫、選果して消費者の皆さんへ 


ree


(収穫作業)


 丁寧に収穫して、選果場に持ち帰ります。









ree

(着色に差があり)


 それぞれの樹の着果量の差や樹の上部と下部で、色 

 づきに差が出ます。


 黄色く完全着色したかぼすだけを収穫すればよいの

 ですが、作業効率を考えれば非効率なので、全部収

 穫しています。


 緑果は別にして出荷します。



ree


(選果作業)

  傷の有無などの外観によって、「標準品」と「お

  徳用」に分けます。


  きれいなものを「標準品」、多少難ありを「お徳

  用」として販売します。

  「お徳用」はちょっと外観が劣るのですが、中身

  は「標準品」と同じです。価格は割安になってい

  ます。



ree


(箱詰め)


 「おもとの丘」オリジナルの出荷箱に入れ、消費者

 の皆さんへお届けします。



 ちなみに、完熟黄かぼすの品種は「大分1号」で

 す。種なしの「香美の川」は完売してもうありま

 せん。





ree
ree

     切ると果汁がにじみ出ます。                  絞ると果汁がたっぷり滴ります。

 



ree
ree

        (とてもきれいな完熟黄かぼす ♡)     鍋やドリンクでお楽しみください。




          緑色のかぼすも完熟黄かぼすにも、それぞれに魅力があります。

          緑色かぼすの周年出荷は一つの流通戦略で、否定はしません。しかし、旬の露地出荷時期を

          外れると、販売単価は上がり購入者は業務筋に限定され、一般消費者は買えなくなります。

          季節の移ろいとともにかぼすの色も変わり、「ああもうこんな時期か」と思っていただくの

          も良いのではないかと思います。

          さあ皆さん秋ですよ。鍋やホットかぼすがおいしい季節です。


                                      ( おもとの丘の長老 )     



 
 
 

コメント


bottom of page